マザーネスについて

ご挨拶

東日本大震災において、お亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災者のみなさまとご家族のみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。
皆さまの心身の安全と一日も早い復興を切にお祈り申し上げます。



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私たちに何ができるでしょう。


2011年3月11日以降、大勢の人たちが同じことを考えています。

早くから復興支援に向けた行動に起こしている人たちもいれば、遠くからいたたまれない気持ちで過ごす人もいます。一方では、被災されてずっと苦しんでいる当事者の人たちもいて、原発を始めとした周辺の問題も山積しています。

しかし、ひとつ言えるのは、震災によって「少しでも役に立ちたい」という気持ちになった人が、莫大に増えたことは間違いありません。 日本中に「思いやり」の発露が開いたかのように。 この「思いやり」のエネルギーが年月とともにしぼんでしまわないようにすることが、私は震災で亡くなられた方々への鎮魂歌になるのではないかと思っています。



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2007年から「MotherNess Publishig」という屋号で仕事をしてきましたが、「MotherNess(マザーネス)」は心理学用語で「母性」を意味するそうです。

以前からフリーで書籍や雑誌、webなどの企画、編集、執筆をしていた私に、「母性で仕事をする人だから」と、数多くのヒット商品のコンセプトづくりを手がけた方がありがたいことに命名くださいました。その方のヒストリーを共著で『ヒットの神様』(幻冬舎)という書籍に書かせていただいたときでした。「Mother=母」「Ness=岬」の意味もあり、航海して働いた船がたどり着く「母なる岬」でもあるのだとおっしゃっていました。


その後、コピーやデザイン、編集の力で福祉のイメージを変えられないか、社会的に弱い立場の人たちの仕事づくりや教育支援ができないかと、いくつかの企画を立ち上げてきました。福祉施設や作業所で障がいのある方がつくる授産品を取材しながら、商品開発やパッケージづくりのお手伝いをするようになり、児童養護施設の出身者の進学支援を企画したり、家族の絆を深める父と子の本を企画したり、Amputee Model(四肢切断モデル)のフリーペーパーを企画するなどしました。

たくさんの協力者のおかげで、大きなカタチになったものもあれば、まだまだこれからの企画もあります。



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私は「母性」を女性だけでなく老若男女、すべての人が持つ、命あるものに対する「慈しみ」であり、日常の中では「思いやり」として表れるものであると考えています。

たとえば、困っている人にそっと手をさしのべてみる。何も言えずにうつむいてしまった人の気持ちに寄り添ってみる。機嫌の悪い小さな子にほほえみかけてみる。話し相手のいないお年寄りのつぶやきに耳を傾けてみる。そんなふうに、誰もが今、目の前にいる人をちょっと気にかけて、その人の立場になって思いやることができようになったら、もっとたくさんの人たちが、生きやすくなるはずです。


人は人の思いやりによって癒されます。 思いやりを素直に表現して「ありがとう」と笑みがこぼれるとき、誰でも心が温かくなって、自分が役に立てたような喜びに包まれます。一人一人が、親子、夫婦、恋人、友人、仕事仲間など、身近な人たちとそういう瞬間を増やしていけたら、日本はやさしい国になっていけるでしょう。

マザー・テレサも「世界平和のためにできることは?」との問いに「家族を愛しなさい」と答えています。やさしいことは強いのです。


思いやりを小さくても目に見えるカタチで表現できる「場」や「機会」をつくっていくこと。そして、光のあたりにくい場所に光をあて、かかわるすべての人の心に灯をともすこと。そんなふうに「母性社会=思いやり社会」づくりのお手伝いをしていくことが、Mothernessのミッションです。



MotherNess 代表

羽塚順子/コイケジュンコ

Junko Hanezuka/Junko Koike